宗像国際環境会議とは、玄界灘の海水温度の上昇により、沿岸部に広がる磯焼け、漂着ゴミ(マイクロプラスチック)の問題を中心に「海の鎮守の森」構想を掲げ、海の再生事業に取り組むとともに、近年の急激な海の変化への提言や情報を国内外に発信するため、平成26年(2014年)に設立されたものです。


第7回宗像国際環境会議閉幕

海の神殿「宗像・沖ノ島」山の神殿「富士山」共同声明 世界遺産の連携による自然環境問題への取組み

現在、世界には、1,121のユネスコ世界遺産があるが、顕著な普遍的価値(Outstanding Universal Value)を維持する上で、自然災害、環境問題、紛争などの人的要因により、危機に瀕している遺産も数多く存在する。

中でも、近年の豪雨災害や台風の大型化は、地球温暖化による海水温度の上昇が大きな原因の一つとされている。宗像国際環境会議においても、この海の環境を再生するため、7年前から活動しているが、地球の7割を占める海の環境改善は、一部の国や地域の取組みだけではその解決を図ることができない。

日本神話には「海幸山幸」のことが描かれており、古代より海と山の密接な関係性を読み取ることができる。さらに、近年では海の生態系を維持するためには、山の生態系も維持しなければならないことが明らかになっている。そもそも海洋汚染や地球温暖化は、海そのものに原因があるのではなく、陸上に住む人間の生活そのものによるものである。そのため、現在の生活環境をそれぞれが考え、行動しなければ解決できない。

この度の新型コロナウイルスに伴う社会経済活動への影響によって、皮肉にも、インドではヒマラヤが目視できたり、ベニスの水の透明度が増すなど、自然環境の改善が見られ、今日の大量生産大量消費の実態を改めて認識することともなった。一方、かつての江戸は、世界最大の人口を抱えた首都でありながらも、既に循環型社会が形成されていたという。それは自然への畏怖、畏敬の念が根底にあり、海や山への信仰心があったからとされている。このような自然観は、今や国際社会においてもアニミズム文化として見直されており、これは、喫緊の課題となっているSDGs(Sustainable Development Goals・持続可能な開発目標)の考え方にも繋がるものである。

私たちは、このSDGsの達成及び新型コロナウイルスによりダメージを受けた社会経済の復興に向けて、宗像国際環境会議に掲げられている「常若」(とこわか)という日本の伝統的な持続可能な考え方の上に立ち取り組んでいく。

この際、その一環として、国際社会から文化的な価値を認められた世界文化遺産、海の神殿「宗像・沖ノ島」と山の神殿「富士山」を有する両県が互いに連携し、それぞれの地域の人々の交流を拡大するとともに、双方の世界文化遺産が体現してきた持続文化を再評価し、新しい生活様式(New Normal)の取組みについて議論し、それらを国際社会に積極的に発信していきたい。

令和2年10月25日  

静岡県知事 川勝平太

福岡県知事 小川 洋


第7回宗像国際環境会議 宗像宣言

世界各地で異常気象が発生している中で、日本においては「線状降水帯」が大雨災害をもたらしており、その要因として海水温度の上昇が挙げられている。

海水温度の上昇には地球温暖化が起因し、水深の浅い玄海灘はその影響を受け易く、さらには海洋ゴミが流れ着くなどの海洋問題の地理的な縮図がある。本来、地球の7割を占める海は、人が危害を加えなければ、自然循環の中で維持される大きなエコシステムである。

本会議では、自然の摂理と生命の循環を構築させるために、#Ocean Recovary(海洋リカバリー)#Ecosystem Resilience(生態系の再生)をキーワードに、持続可能な社会の在り方を議論し、そのための中心的な取り組みとして、海の神殿「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」と山の神殿「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」による世界遺産連携をすることとした。

新型コロナウイルス感染症によりダメージを受けた経済と社会の復興のためには、元の社会に戻すのではなく、脱炭素で海洋汚染の根源を断ち切り、壊れた生態系を復元するべきであり、引いてはこのことが自然を再生させることにも繋がる。

今後は、生命を源とする「自然」を中心とした社会を宗像の地から構築することを宣言するとともに、広く国際社会にもこのことを訴えていきたい。

令和2年10月25日

第7回宗像国際環境会議参加者一同


第7回宗像国際環境会議 常若産業宣言

日本のものづくりの心と技は、常若から始まっている。

宮大工の原点はいい刃物を持つこと。いい刃物と向き合い刃物の心を体得すれば刃物がいい仕事をする。身体感覚を磨き上げることが技をなす。木と向き合い木の本質を掴み取ることが寸法も設計図もない中で寸分違わぬ五重の塔を建てる土台となる。

機械化と自動化はものづくりの効率を高めるかもしれないが、担い手が物心一如の言葉を胸に刻み、三千年先の地球に思いをいたせば、より良いものづくり、大地と海原と空、そして森里川海に暮らす生きとし生けるものと共にするものづくりに至る。

私たちは、ものの寿命を超えて永遠のいのちに思いをいたし、世界のすべての国と価値を共にする。農林水産業、ものづくり、世間に奉仕するすべての産業において、常若の精神が輪となり、波動となって遍く地球に届くよう、できることを率先垂範する一員となる。特に、日本の産業に関心を寄せる諸国との交流と協働に努めるとともに、都市と限界集落とを問わず常若産業を実践する方々に敬意を表し行動を共にする。

令和2年10月25日

第7回宗像国際環境会議参加者一同


開会式     13:00

ビデオメッセージ

小泉進次郎/環境大臣、市川海老蔵/歌舞伎役者、エディー・ジョーンズ/元ラグビー日本代表ヘッドコーチ

鼎 談 ❶   13:35~14:40

自然の摂理と生命の循環

中井徳太郎/環境省事務次官、丹治富美子/詩人、堅達京子/NHKエンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー

鼎 談 ❷   14:45~15:30

先人の叡智と生命の循環

黒田玲子/東京大学名誉教授、進士五十八/ 福井県立大学学長、舩橋晴雄/シリウス・インスティテュート代表取締役

鼎 談 ❸ 15:45~16:30

生態系の再生と海洋リカバリー Ecosystem Resilience Ocean Recovery 

坪木和久/名古屋大学地球水循環研究センター教授、二木あい/水族表現家、伊藤弥寿彦/自然史映像作家

鼎 談 ❹ 16:35~17:30

常若 日本のモノづくりの心と技

小川三夫/宮大工、エバレット・ケネディ・ブラウン/写真家、岸本吉生/ものづくり生命文明機構常任理事

野村萬斎

狂言「三番叟」

研ぎ澄まされた舞の世界から死と再生、生命のすばらしさを寿ぎ、五穀豊穣を祈る演目「三番叟」。古代から脈々と日本人の中に流れる自然観と死生観、生命の循環をご本人のインタビューとともに紐解く。

シンポジウム① 10:00~12:00

価値観の転換 物質文明から生命文明へ

中井徳太郎/環境省事務次官、安宅和人/慶應義塾大学環境情報学部教授、都築明寿香/都築学園グループ副総長、森勇介/大阪大学教授、浜崎陽一郎/Fusic取締役副社長

シンポジウム② 12:30~14:00

社会貢献事業 エコロジーとエコノミーの融合

中井徳太郎/環境省事務次官、髙尾正樹/日本環境設計代表取締役社長、更家悠介/サラヤ 代表取締役社長、田口一成/ボーダレス・ジャパン 代表取締役社長、浜崎陽一郎/Fusic取締役副社長

環境映像           14:15~15:45

福岡の海でプラスチックごみ問題の実態に迫る

 松井聡史/RKB制作局ディレクター

シンポジウム  15:45~17:15 

SDGs 環境を自らの行動へ

国際ロータリー第2700地区 奉仕プロジェクト

市川海老蔵

歌舞伎舞踊「延年之舞」

先祖代々受け継がれ演じられてきた「延年之舞」。それぞれの時代で表現者たちは何を芸能に反映し、我々はそこから何を感じてきたのか。ご本人のインタビューを交えながら日本人に根付く感性と内なる心の世界を探る。

二日間の振返り 09:00~09:15

養父信夫/宗像国際環境会議 事務局長

鼎 談 ❺ 09:15~10:00

気候変動と海洋問題 今、海の中で何が起こっているのか

新井章吾/海藻研究所 所長、上田勝彦/魚食普及人、清野聡子/九州大学大学院准教授

対 談   10:15~11:00

サスティナブル・ツーリズムとレジリエントな環境づくり

星野佳路/星野リゾート代表取締役社長(オンライン)、高橋政司/ORIGINAL Inc.執行役員

鼎 談 ❻ 11:15~12:00

海の神殿「宗像」山の神殿「富士山」

川勝平太/静岡県知事(オンライン)、小川洋/福岡県知事、葦津敬之/宗像大社宮司

環境映像  12:30~14:00

牙を剥く温暖化 迫る生活危機?

臼井賢一郎/KBC九州朝日放送報道情報局解説委員長

呼吸で体内に? 大気中のプラスチック最新研究

後藤弘之/RKB毎日放送報道部記者

コロナ禍からのグリーンリカバリーとライフスタイルチェンジ

堅達京子/NHKエンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー

座談会 14:15~14:35

世界遺産が抱える地球環境問題と危機遺産

ジョン・フリッツ/ミクロネシア連邦特命全権大使、高橋政司/ORIGINAL Inc.執行役員

座談会     14:40~15:10

地球規模の常若社会

住田孝之/住友商事顧問、岩熊正道/RKB毎34日放送常務取締役、西内ひろ/フィリピン観光大使、平祐奈/女優

15:15~15:45

世界遺産共同声明・宗像宣言

マンリオ・カデロ/サンマリノ共和国特命全権大使、川勝平太/静岡県知事(オンライン)、小川洋/福岡県知事、伊豆美沙子/宗像市長、小林正勝/宗像国際環境会議会長

総合司会

葛城奈海/ジャーナリスト

シンポジウム 16:05~18:45

常若な海をめざして 海ごみ問題徹底討論

きゃりーぱみゅぱみゅ

音ノ国ライブ〜まぼろしのユートピア MUNAKATA ECO FES物語

きゃりーぱみゅぱみゅ 音ノ国ライブツアー「まぼろしのユートピア〜出雲大社の夜〜」のLIVE映像とともに、現代においても失われず、古代より日本人に受け継がれる自然観、神聖なものに対する意識や感性など、きゃりーぱみゅぱみゅの世界を通して辿る。


プレシンポジウム

徳が循環される共生圏へ ポストコロナの真の豊かさへの日本からの提言

古民家「聴福庵」 飯塚市幸袋340-1

野見山広明/カグヤ代表, 飯塚ブロックチェーンストリート構想発起人、白駒妃登美/ことほぎ代表、春山慶彦/YAMAP代表、竹本吉輝/トビムシ代表、小栁俊郎/クロマニヨン代表、入戸野真弓/筑邦銀行デジタル戦略担当


宗像版SDGs 海でつながる人とまち

fabbit宗像 宗像市栄町2-1

吉田啓助/ 東邦レオ カルチュラルエンジニアリング事業部長、井川春奈/海千 常務取締役、谷口竜平/渡海屋、本田藍/宗像市地域おこし協力隊、田中保成/fabbit代表取締役CEO


関連事業

二木あい/水族表現家 ✖ 五十嵐大介/漫画家「海獣の子供」作家
トークーセッション


学生が繋ぐ「海の道」ビーチクリーン
コロナ禍だからこそ
みんなで繋げよう全国同時ビーチクリーン

10月17日(土)午前9時~


世界遺産「宗像大社神宝館」特別展
神々への美宝

9月19日(土)~11月23日(月)

宗像大社神宝館


みんなのSDGs展
二木あい 写真展
本間ますみ ペットボトルアート展

10月3日(土)~10月25日(日)

福岡市科学館


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